家族、兄弟がマイコプラズマにかかった(しかも検査もせずにの場合もあるが)からと言って、1歳の子がマイコプラズマの検査をしてくださいと頼まれることがありますが、おそらく乳幼児の特殊な免疫バランス環境のために、1歳から4歳までは、大流行時であっても、マイコプラズマにかかる子は極めて稀で、特に1歳でマイコプラズマが検出されることは実際にはまずありません。マイコプラズマが発症するのに適した免疫バランス環境が必要であり、5歳以上中学生までぐらいがマイコプラズマに最も親和性が高いのです。(コロナウイルスが体内に侵入しても、やはり乳幼児では、発症しないかまたはかかったかどうかわからないほどの軽症で済んだ一方で、小学生以上になると明らかにコロナの様々な症状を引き起こし、時に重症の免疫過剰反応状態に陥ることもありました。その理由として、おそらく免疫寛容と呼ばれる抑制系免疫が乳幼児ではまだ強く働いているせいか、または強力な自然免疫系が作用してウイルスを駆除してしまうからと想定されたのですが、マイコプラズマでも同様の現象が起きている可能性があると考えられます。)
Persistent elevation in incidence of pneumonia in children in England, 2023/24:Eurosurveillance
Immune response plays a role in Mycoplasma pneumoniae pneumonia:Frontiers in Immunology