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喘息に見えるマイコプラズマは多い    10/16/24

パンデミック明け2023年から、中国そしてヨーロッパでいち早く拡がったマイコプラズマは現在本邦でも大流行しています。
マイコプラズマ菌が鼻や喉に入っても、必ずしも全員が気管支炎や肺炎になるわけではありません。よく知られた事実ですが、コロナと同じように、無症候感染者として単なる菌の運び屋(キャリアー)で終わることもしばしばあります。また、発熱することもなく、単に一過性の喘息症状で終わることも多い。診断と治療の両面において悩まされることですが、元々喘息体質のある子に限ってマイコプラズマによる気管支炎や肺炎を引き起こしやすいという性質があります。喘息体質つまり元々気管支が弱い人では、そうでない人に比べてマイコプラズマに対する免疫が弱く、罹患しやすいのです。その結果、マイコプラズマにかかると同時に、気道炎症の増悪により落ち着いていた喘息そのものが発症することにもなります。こうした理由で、マイコプラズマによる気管支炎/肺炎と同時または相前後して喘息も引き起こしているケースが極めて多いことになります。マイコプラズマがかなり拡がっている今、喘鳴を訴える5〜14歳の子に対しては、マイコプラズマに対する抗生剤だけで、または喘息治療薬だけで、どちらで治療開始しても正解で、どっちでもある程度は効く可能性が見込めます。

A Role in Asthma Pathogenesis?:American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine
Deficient immune response to Mycoplasma pneumoniae in childhood asthma:Allergy and Asthma Proceedings