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マイコプラズマの胸部レントゲン像    10/19/24

肺炎マイコプラズマは、線毛を有する気道上皮の粘膜に親和性が高く、気道表面を遊走し増殖する。このため,比較的中枢気道から末梢気道まで連続的に炎症を起こし、気管支に直交する側枝にも炎症が波及する。気道上皮傷害が強く、咳受容体の刺激による強固な咳が特徴的な症状となる。
したがって、レントゲン所見は気管支肺炎パターンであり、比較的中枢側から末梢にかけて連続性、区域性の分布を示す。CTでは連続性の気管支壁肥厚、小葉中心性の淡い粒状影や分岐状影(Tree-in-bud sign および GGO(ground-glass opacity))(したがって、胸膜直下の末梢気道,肺野は比較的保たれる)を示し、気管支透過像を有しない頻度が高いが、気腔性肺炎パターンを思わせる末梢肺へおよぶ広範囲の浸潤影やすりガラス影を認めることもある。したがって、胸部レントゲンでは、網状粒状すりガラス状混濁や気管支血管束の肥厚や気管支周囲カッフィング、肺門周囲特にS6、S3領域に区域性に分布する融合性結節影や気管支血管束に沿った浸潤影を認めることもある。実際の胸部レントゲンの読影においては、肺門部の浸潤影や網状影・すりガラス影の有無は、心・横隔膜・縦隔中央陰影のシルエットサインの有無を確かめつつ慎重に評価する必要がある。

呼吸器感染症の画像診断:日本内科学会誌
Diagnostic significance of HRCT imaging features in adult mycoplasma pneumonia: a retrospective study:Nature
Correlation between Radiological and Pathological Findings in Patients with Mycoplasma pneumoniae Pneumonia:Frontiers in microbiology
Chest imaging classification in Mycoplasma pneumoniae pneumonia is associated with its clinical features and outcomes:Respiratory Medicine