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カンピロバクター腸炎

現在流行中のウイルス性胃腸炎では、嘔吐が主体で、下痢があまり目立たない場合もあります。ロタウイルス以外のウイルスによる腸炎の場合は、発熱が目立たないことが多いのですが、最近の流行では発熱と嘔吐のパターンが主体になっています。
一方、細菌性腸炎の場合、下痢、嘔吐に加えて、38℃以上の発熱を伴うことが多い。最近、鶏肉をはじめとして生の肉を摂取する人が増えていて、細菌性腸炎の事例がとても多くなっています。そのうち95%以上にカンピロバクターが検出されます。カンピロバクター感染の潜伏期間は1〜7日、平均3日。必ずしも摂取した翌日に発症するわけではありません。
発熱、嘔吐を伴うウイルス性胃腸炎が疑われる場合でも、カンピロバクターや下痢原生大腸菌との鑑別が必要になります。