成長ホルモン補充療法中の13歳女子がDHEA-S(体の中で作られる副腎アンドロゲン・ホルモンで、思春期開始の目安になる)の低下がきっかけで、副腎皮質機能低下であると気づかれた。同時期に飲用中だった花粉症に効くという健康茶を中止したところ、副腎皮質機能の回復を認めた。健康茶に糖質コルチコイド作用物質(ステロイド)が含まれている可能性が考えられた。成分解析の結果、デキサメタゾンというステロイドが検出された。幸い、健康茶の飲用中止後も副腎皮質機能は何事もなく回復したが、突然の中止による副腎不全の危険性もあった。 ( 日本小児科学会雑誌第128巻第3号から )
2024.03.27