米国におけるエピペン処方数調査で、北部は南部よりも処方量が多かった。南米では緯度が高いほど小児のアナフィラキシーによる入院が多かった。日本、オーストラリアで小児の食物アレルギー患者は秋冬生まれが多かった。ビタミンDの関与が想定されたが、ビタミンD投与による予防効果は今のところはっきりしていない。
ビタミンDは一時期、コロナウイルスに対する過剰な免疫反応を抑えるのではないかと期待されたが、ビタミンDの重症化抑制効果は結局有意な結果が得られることはなかった。余計なアレルギー反応や感染症における過剰な免疫反応を抑えるのは、同様にアトピー性皮膚炎が日光照射によって改善することがあることが知られているが、日光照射による抑制系の免疫システムのどこかが賦活化されるためなのではないかと考えられる (1)。
2023.10.29