乳児における小児間質性肺疾患(chILD)は、複雑で診断が困難な多様な肺異常群から成る。びまん性肺発達障害を有する乳児は典型的には胸部X線写真のみで画像診断されるが、乳児にみられるchILDスペクトルの残りの疾患は、患者の人口統計学的特徴および臨床所見と併せて、肺容積、すりガラス陰影、嚢胞を段階的に評価するCTアルゴリズムを用いて診断可能である。
未熟児慢性肺疾患(CLA)
未熟児慢性肺疾患(CLA)は、以前は気管支肺異形成症として知られていましたが、肺の成長障害であり、当初は長期間(臨床的には28日間)の高圧人工呼吸器と高濃度酸素投与を受けた未熟児に発症すると報告されました。診断は一般的にX線写真で可能ですが、疾患の特徴をより正確に把握し、合併症を評価し、術前評価を行うためにCT検査が行われることがよくあります。CT検査では、肺胞中隔線維化、無気肺、過膨張肺を併発した肺換気障害を呈し、そのため肺容量は過膨張も低容量もある。気管支壁の肥厚、粗い網状肺陰影、嚢胞状透亮像などを伴うこともあある。超未熟児(妊娠24~26週)の出現と現代の人工呼吸戦略を考慮すると、現在では新たな気管支肺異形成症疾患が存在する。これらの患者は出生前コルチコステロイドの投与を受けており、新しい人工呼吸器設定でより短期間の人工呼吸を受けているため、肺胞中隔線維化および炎症がそれほど顕著ではなく、より微細な画像異常を呈する。顕微鏡的観察において、気管支肺異形成症は肺胞の拡大を特徴とし、気腔サイズの変動が大きくなることが多く、慢性気道障害、線維化、慢性間質性肺気腫の程度も様々である。