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ヒトメタニューモウイルス感染症  02/12/24

すべての年齢層に上気道炎(鼻炎、咽頭炎、副鼻腔炎)から下気道炎(気管支炎、細気管支炎、肺炎)まで引き起こす。大部分は上気道炎と推測されるが、乳幼児及び高齢者では下気道炎が多くなる。
潜伏期間は4〜6日、ウイルス量は発熱後1〜4日に多く、ウイルス排泄は1〜2週間続く。ただし、軽症者が多いため、検査をすることで感染拡大を抑えるのは難しく、流行を防ぐ目的で軽症患児に対しての抗原検査はやみくもに行うべきではない。
また、抗ウイルス薬もないため、治療は症状の重症度に応じた対症療法になるため、検査をしたところで治療方針が変わることはない。
細菌の二次感染を起こした場合は、抗生物質の使用が、気管支喘息を併発している子供の場合は、喘息の治療が必要になる。
インフルエンザのように5日間ほど続く発熱とRSウイルス感染症のような呼吸器症状が一緒になったような下気道炎症状を起こすこともある。
生後6ヶ月から初感染が始まり、2歳で50%、5歳で75%、遅くとも10歳までに一度は感染するが、一度の感染では終生免疫を得られず、何度も再感染を繰り返す。
重症例は、RSウイルスでは6ヶ月以下の乳児に多いが、1歳以上の幼児に多い。
インフルエンザ流行後の2〜6月に流行し、3〜4月にピークが来ることが多い。