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パラインフルエンザウイルスによる長い咳   05/30/25

パラインフルエンザウイルスは、ヒトパラインフルエンザウイルス(HPIV)として知られるRNAウイルスで、気道感染症の原因となります。特に小児にクループ症候群(急性喉頭気管気管支炎)、気管支炎、肺炎、上気道炎(風邪)を引き起こすウイルスとして知られています。直近では、長引く咳の原因ウイルスとして、HPIV-3 がライノウイルスの他によく検出されています。

喘息発作の90%は、呼吸器ウイルス(RSウイルス、ライノウイルス、パラインフルエンザなど)が引き金になります。パラインフルエンザウイルスは、喘息発作のトリガー(引き金)となる代表的な呼吸器ウイルスの一つです。小児や乳幼児における初回喘鳴(ぜんめい)の原因、喘息既往歴のある人における発作の再燃、アトピー素因のある人において、ウイルス感染によって気道炎症反応が過剰に起こる原因、喘息患者においては、既にある慢性気道炎症を悪化させる原因になります。

風邪にかかった結果起きている現象は、気管支喘息そのものの症状ですので、咳の風邪なんだけれども喘息薬によって治療することになります。

Impact of viral infection on acute exacerbation of asthma in out-patient clinics: a prospective study: Journal of Thoracic Disease
Naturally Occurring Parainfluenza Virus 3 Infection in Adults Induces Mild Exacerbation of Asthma Associated with Increased Sputum Concentrations of Cysteinyl Leukotrienes: Int Arch Allergy Immunol